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21/2/4 浅田次郎の言葉に我意を得たり

上阪徹氏が浅田次郎氏(直木賞作家)をインタビューした記事を読んだ

職を転々として苦労したという風評、寝る間を惜しんで小説を書いていたと言う噂話を否定して、そんな人生を送ってもつまらない、と言い切る浅田次郎氏の炯眼(けいがん)はさすがです

 

私自身は平凡な人生だったが、やはり好きなことを必死にやってきたと思える

好きな事は苦労にはならない

それを言い得て妙なので以下に抜粋する

 

『子供の頃から小説を読むのも書くのも好きだった。

しかし作家デビューは遅く40歳。

高校卒業後、色々な事を経験した

「しかし、だから苦労した訳ではない」と。

「僕はいちばん好きなことを好きなようにやってきた」

あたかも「休みなしで努力せよ」と言う様なメッセージが伝わっているが

「とんでもない。そんな毎日を送って成功しても、人生つまらないし、人間としてもつまらない。

むしろ逆に、僕は、人間はたくさん遊ぶべきだと思っているんだから」

(中略)

「だから、仕事をどう選ぶべきかと問われたら、やはり好きなことをしたほうがいいと答えますね。向き不向きなんて考えないほうがいい。そんなのわかりっこないもの」

ただし、世の中では必ずしも好きなことを、仕事にできるわけではありません。

「だから心がけてほしいのは、選んだ仕事を好きになってみることです。

好きになれそうな仕事を選び、自分から好きになってみる。

いまやっていることを好きになれない人は、案外、何をやっても好きになれないのではないかと僕は思う。

人間、思い込みで生きているところが大きいから。

だったら、好きだと思い込めばいい。

思い込みは、人生を有意義に過ごすために、うまく使えるものなんですよ」

(中略)

「自分の才能を信ずるべし、信ずるべからず。

才能を信じなければ本当の努力はできない。

でも、才能を過信してしまったら努力はできない。

才能はみんなが持っているけれど、汗をかかせてこその才能。

それを忘れないでほしいと思う」

そして浅田さんが続けたのは、すぐに結果を求めようとしないというアドバイスでした。

「いまやっていることの結果が、明日出ることはない。細かい努力の積み重ね、日々の充実の積み重ねによって、それは得られる。少なくとも何年もかかる話なんだから」』