2年前にふとした事で30年来の友人S君と仲違いした。
事はプライドの問題であり、私が怒り彼が謝る構図であった。
呑み仲間のK君が仲裁したが私の怒りは収まらずたもとを分かった。
壮年期の苦しい時代を共に乗り切った仲だから心を許し合った友だったのだが、
私は心が狭く許せなかった。
時が経つに従い、私の怒りは収まり気になる友ではあったが、
私の方で振り上げた拳なのでそのままになっていた。
離れた場所でお互い生活しているから共通の知人も近くにいない。
そんな時に突然K君から電話があった。
S君と会って、彼が会いたいと言っていたとの事だった。
K君、S君と三人でよく呑んでいたから私の話題は自然の流れだったのだろう。
S君の気持ちが分かれば、放置は出来ない。
いきなり電話は流石に気恥ずかしい。
LINEで仲直りを申し入れた。
直ぐに応答があった。
これがLINE友達の良さだ。
怒りに任せてLINE友達削除せずにいて良かった。
翌朝、彼から電話があった。
これが彼の良さだな。
私なら照れ臭くて電話が出来ない。
電話で話せば直ぐに昔の仲に戻れる。
しばし旧交を温めた。
人と人との間にはふとしたすれ違いがあり、それをどこまで引きずるかは相性もあるだろうが、結局はどれだけの付き合いをしていたかにかかっている。
お互いを必要としていれば引き合うものだろうと思う。
仲介役のK君に感謝しきりである。
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