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'20/6/9 「ひねもすのたり」はどこに?

退職して「ひねもすのたり」と過ごす事を夢見ていたが、実際にそうするのが難しいと気づいた。

一日中ぼんやり過ごすのは、欧米人はバカンス等でプールサイドのチェアに横たわり本を読む姿が似合う。

自分が難しいのは一つは自分自身が原因だ。

つまりそんな過ごし方をした事が無いし、その楽しみ方を知らないのでさっぱり面白くない。

妄想とは言わないが、頭で色々な事を思い浮かべそれを楽しむ素質が必要なようだ。

小説でそんな様子を読み憧れて居ただけだと気が付いた。

そして、もう一つは同居する妻の視線だ。

3歳年下の彼女は何かと友達が多く人の出入りが多い、その上で庭や家の事をキッチリしないと気が済まない性格だ。

単身赴任が長かった私が不在でも家がきれいに片付いていたのだから大したものだ。

そんな訳で私が「ひねもすのたり」を決め込むと、冷たい視線が痛いだろうと思う。

別人格とは言え、自分が体を動かし家の事に取り組んでいる時に、目に見えるところで私がのんびりしていると気になるだろう。

実際に文句は言わなくても私自身がその胸中を想像してしまう。

そんな訳でひねもすのたりは諦めて、何かに取り組むことにした。

これは自然に取り組む様にならなければ続かない。

残り少ない人生(?)だから、本当に心の求めるものにしたい。

退職して3年経ちかなり姿が見えてきたのが嬉しい。